健康を良き睡眠で取り戻す

「あなたは睡眠中に精神的な充電をしているのです。
適当な睡眠は、人生の喜びのためにも活力のためにも、欠くべからざるものです。」
ジョセフ・マーフィー/宗教家・著述家

健康な生活を送るために欠かせないのが日々の睡眠です。しっかりと眠ることは、疲れた心と身体を 癒やし、明日もまた頑張ろう!と思える活力をもたらしてくれることでしょう。

睡眠と健康生活の関連性や、健康的な生活を送るために知っておきたい、良き睡眠のコツを紹介します。ジョセフ・マーフィーが言ったとおり、効果的な「充電」をするためにも、ぜひ参考にしてみてください。

■睡眠は健康づくりに欠かせないもの

人間の体は、一日の終わりに睡眠によって、心や身体、そして脳を休めるように作られています。眠るということは、私たち人間にとってごく自然なリズムです。このリズムが崩れてしまうと、健康面でもさまざまなデメリットが生じてしまいます。

★睡眠不足による集中力・作業効率の低下

睡眠時間が不足すると、日中の活動にも影響が出てしまいます。十分な睡眠がとれていないと、脳や身体は十分なパフォーマンスを発揮することはできません。集中力や思考力は低下しますし、自分の身体を思うように動かすことも難しくなってしまうでしょう。

仕事をしていても、当然作業効率は落ちてしまいます。仕事内容によっては、業務上の事故発生につながってしまう可能性もあります。

★慢性不眠によるうつ病の発症

睡眠不足は、人間の心にも悪影響を与えてしまいます。そのメカニズムはまだよくわかっていませんが、睡眠に問題を抱える人ほど、うつ病を発症するリスクが高いと言われています。

人間にとって眠ることは、考えをリセットするための方法の一つ。眠ることが、ストレス解消のための手段にもなります。慢性的な不眠状態に陥ってしまえば、考えのリセットもストレス解消もうまくできなくなってしまいます。精神面への負担も大きくなると思われます。

★生活習慣病のリスクを高める

近年注目されているのが、睡眠不足が身体の不調につながるというもの。特に生活習慣病との関連性が指摘されています。

・常に交感神経が優位で血圧が高い状態が続くため、高血圧を招く
・インスリンの働きを悪くするため、糖尿病の発症リスクが高まる
・食欲を調整するホルモンに影響して、肥満を招く

高血圧、糖尿病、肥満はいずれも動脈硬化の危険因子と言われています。動脈硬化が進行すれば、心筋梗塞や脳梗塞など、重大な病を招いてしまう可能性もあります。

生活習慣病予防といえば、食生活や運動習慣の見直しを行う方が多いですが、睡眠不足の改善も、それと同じぐらい重要なことです。

■睡眠で重要なのは、時間だけではなく質の高さも!

睡眠と健康の関係性がわかったところで、次は実際に、日々の睡眠状況をより良いものにしていくための取り組みをスタートしましょう。

まず気になるのが、「いったいどれぐらい眠れば十分なのだろう?」という点です。忙しい毎日の中、まとまった睡眠時間を確保するのが難しい方もいるでしょう。また目安が分からなければ、睡眠不足状態を、ズルズルと継続してしまうことも考えられます。

最適な睡眠時間には個人差があると言われていますが、一般的な成人の場合、1日7時間(前後1時間くらい)の睡眠が適当だとされています。ただし、睡眠時間がこれ以下であっても、日中の活動に特に影響がみられないのであれば、問題ないと言われています。

健康的な生活を送るための睡眠について考えた際に、注目するべきなのは、実は「睡眠時間」ではありません。それよりも、「質の高さ」に注目するのがオススメです。長時間ダラダラと眠り続けていても、質の低い浅い眠りでは、健康効果は高まらないでしょう。

人の睡眠には、

・レム睡眠(浅い眠り)
・ノンレム睡眠(深い眠り)

と呼ばれる2つのリズムがあり、両方が順番に繰り返されています。心や身体の回復効果が高まるのは、ノンレム睡眠の方。しかし、質の低い睡眠では、レム睡眠の時間ばかりが長くなり、なかなかノンレム睡眠へと移行することができません。

この結果、

・きちんと眠ったはずなのに、疲れがとれていない
・朝から身体がだるく感じる
・日中の眠気がなかなか抜けない

といった不調に悩まされることになります。

一方で、睡眠時間そのものは短く見えても、しっかりとノンレム睡眠へと移行できていれば、「ぐっすり眠って気持ち良く目覚めた!」という感覚を抱きやすくなります。

だからこそ健康的な睡眠をとるためには、時間ばかりに目を向けるのではなく、ぐっすりと眠れるように意識することが重要なのですね。

■より良い睡眠環境を作るための3つのコツ

質の高い睡眠をとりたい!と思ったときには、ぐっすりと眠れる環境を作るところからスタートしましょう。今すぐに実践したい具体的なポイントを、3つ紹介します。

★眠る前の準備を整えよう

「ぐっすり眠りたいのになかなか眠れない!」「そもそも寝つきが悪い……」という場合には、眠る前の生活習慣に問題が隠れている可能性があります。ぐっすりと眠れる環境を作るためには、まず眠る前の準備段階から、睡眠を邪魔する要素を排除していきましょう。

まず、昼間にぐっすりとお昼寝をし過ぎてしまうと、夜の眠りは浅くなってしまいます。どうしても眠いときでも、お昼寝はごく短時間で済ませておきましょう。また夕方以降は、眠くても我慢した方が賢明です。

また食事の時間が遅すぎると、身体は睡眠モードに移行しづらくなってしまいます。食事は、就寝時間の3~4時間前までに終えておくのがオススメです。

夜眠る前のリラックスタイムには、テレビやスマートフォンを見ている!という方も多いかもしれませんが、これらの画面から発せられるブルーライトは、人間の体内時計を狂わせてしまうと言われています。寝つきが悪い……と感じたら、寝る前の習慣を改めるところからスタートしてみてください。

夜眠る前のカフェインやアルコールは控えめにし、軽いストレッチを取り入れてみるのもオススメです。

★寝室の環境は居心地よく!

ぐっすりと眠るためには、寝室の環境を整えることも重要です。まずは自身がゆったりとくつろげる空間になるよう、部屋の状態を整えてみてください。乱雑に散らかったお部屋や、埃が溜まったお部屋では、リラックスして眠ることは不可能になってしまいます。

また寝具にこだわるのもオススメの方法です。ふとんは軽く、適度な温かさのものを選択しましょう。マットレスの堅さや枕の高さも、睡眠の質に関わる重要なポイントです。マットレスは柔らかすぎないものを、そして枕は高すぎたり低すぎたりしないものを選択してみてください。

自分にピッタリな寝具を選ぶのが難しいときには、寝具店でプロにアドバイスをしてもらうのもオススメです。自分の身体に合ったアイテムをチョイスしてもらえるでしょう。

★朝一番で太陽の光を浴びよう!

ぐっすりと眠れる環境を作るためには、身体の内側の仕組みにも目を向ける必要があります。1日は24時間で構成されていますが、実は私たちの体内時計は、ピッタリ24時間というわけではありません。このため、何もしないまま放っておくと、少しずつズレが生じてしまうのです。

体内時計をリセットするためのコツは、朝一番のタイミングで太陽の光を浴びることです。非常に簡単なことですが、これによって、私たちの身体もまた新しい一日をスタートすることができます。身体の内側で各種ホルモンが適切に働くことで、「夜になったら自然と眠くなる」という、理想的な生活サイクルを実現できることでしょう。

朝起きたら、まずはカーテンをさっと開けてみてください。お日様の光を全身に浴びることで、健康効果もより一層高まりそうですね。

ジョセフ・マーフィーの言葉どおり、睡眠とは人生の喜びのためにも活力のためにも、欠くべからざるものです。毎日をイキイキと過ごすためには、まずぐっすりと眠ることが大切です。

「なんだか最近元気が出ない」「うまくいかないことが多い」と感じたときには、ぜひ睡眠サイクルから整えることを意識してみてはいかがでしょうか。