贈り物やインテリアグリーンとしても人気のエバーフレッシュの育て方について、水やり、置き場所、温度管理、肥料、剪定、植え替え、増やし方、トラブル対処法など、基本ポイントをご紹介します。
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エバーフレッシュを育てる第一歩:知っておきたい基礎情報
原産地と科属
エバーフレッシュの学名は、Pithecellobium dulce または Cojoba pendula。マメ科コヨバ属(またはピテケロビウム属)に属する常緑高木です。中南米や東南アジアなどの熱帯雨林地域が原産で、自生地では平均気温約 25℃ の高温多湿な環境で育っています。自生地では 10m を超える巨木に成長します。
特徴と葉の形
最大の特徴は、夜になると葉を閉じる「就眠運動」です。これは、水分蒸発を抑えるためと考えられています。昼間は涼しげに開いた葉が、夜になると閉じる様子は、まるで生きているようで愛らしいです。
葉は小さく繊細なものが多数茂り、美しいシルエットを描きます。風にそよぐ姿は涼しげで、爽やかな雰囲気をもたらし、その軽やかな葉姿は様々なインテリアに調和します。ただし、展開したばかりの新葉は茶色っぽい色をしているため、枯れていると勘違いして剪定しないように注意が必要です。
生育の速さ
生育は比較的早く、葉を広げながら上に向かって成長します。葉が軽やかなため、室内に置いても圧迫感が少ないのが魅力です。もちろん剪定や植え替えによって大きさを調整できます。
花と実
鉢植えで育てる場合は、生育環境が良いと、夏にクリームイエローのボンボンのような丸い花を咲かせ、その後赤い実を付けることもあります。
エバーフレッシュの育て方の基本ポイント
1. 水やり:メリハリをつけて、乾燥と過湿に注意
水やりはエバーフレッシュの育て方において大切なポイントになります。なぜなら、エバーフレッシュは、水が切れることに弱い一方で、常に土が湿っている状態も苦手だからです。季節によって水やりの頻度を変えましょう。
- 春〜秋の生育期: 土の表面が乾いたら、鉢底からたっぷりと水を与えます。特に夏の暑い時期は乾燥しやすいため、こまめに土の状態を確認します。水切れすると葉が黄色くなったり、落ちたり、日中でも葉を閉じることがあります。
- 冬の休眠期: 生育が緩やかになる時期は、水やりの頻度を減らします。目安的には、土の表面が乾いてから 2~3 日後に水を与えます。ただし、暖房の効いた室内では乾燥しやすいため、土の乾き具合に注意しましょう。
注意: 根腐れを防ぐために、鉢底に溜まった水は必ず捨てます。受け皿に水を溜めたままにしないようにしましょう。また、適度な湿度を好むため、一年を通して葉水を与え、乾燥を防ぎます。
2. 置き場所:日当たりと風通しの良い場所が最適
エバーフレッシュは日光を好みます。年間を通して、風通しと日当たりの良い場所での管理がポイントです。
春(3〜5月)
- 室内管理:明るい窓際が適しています。
- 屋外管理:気温によっては、風通しの良い屋外に出すことも可能です。ただし、いきなり強い直射日光に当てると葉焼けすることがあるため、少しずつ日光に慣らします。
夏(6〜8月)
- 室内管理:夏の強い日差しや室温の上昇により、生育が鈍ることがあります。直射日光を避け、窓から少し離したり、風通しの良い場所に移動させます。エアコンの風が直接当たらない場所を選びましょう。
- 屋外管理:直射日光は葉焼けの原因になるため、半日陰で管理します。水切れや高温にも注意が必要です。
秋(9〜11月)
- 室内管理:明るい場所を好みます。冷え込みが始まる前に、室内への移動を検討しましょう。
- 屋外管理:気温が下がってきたら、耐寒温度(約5℃)を下回る前に室内へ取り込みます。
冬(12〜2月)
- 室内管理:室内で育てます。冷気の入りやすい窓際は夜間に冷え込むため、夜は部屋の中央など暖かい場所に移動させます。日中は明るい場所に置きます。エアコンの風には引き続き注意が必要です。
3. 温度管理:寒さに注意、最低5℃以上を保つ
エバーフレッシュは寒さにやや弱いため、秋から冬にかけての温度管理が重要です。気温が5℃を下回ると葉を落とすことがあるため、最低でも10℃以上をキープできる場所で管理するように心掛けましょう。
ただし、寒くなってきたら、急に室外から室内へ移すのではなく、まずは昼間だけ室内に入れる、窓際に置いて夜は部屋の中央に移すなど、徐々に室内環境に慣らす工夫をしましょう。また、室内が乾燥している場合は、必要に応じて加湿器や葉水で湿度を補うと良いでしょう。
4. 肥料:生育期に適切な量を
肥料は、葉を茂らせたい場合に効果的ですが、与えすぎは根を傷める原因となるため、適切な量と頻度を守りましょう。
- 生育期の 5 月~10 月に、緩効性の置き肥を 2 か月に 1 度施すか、液体肥料を 2 週間に 1 度水で薄めて与えます。
- 休眠期の冬は、根が傷むことがあるため肥料は与えません。
5. 剪定:美しい樹形と風通しを保つために
エバーフレッシュは生育旺盛なので、美しい樹形を保ち、風通しを良くするためには剪定が必要です。
- 適期は、気温が 20℃ 以上になる 5 月中旬~9 月中旬頃の生育期です。
- 込み合っている枝葉を間引き、大きすぎる場合は切り戻して樹形を整えます。
- 剪定には清潔なハサミを使用し、切り口がジメジメしないよう、晴れた日に行うのがおすすめです。
- 葉が横に広がりすぎた場合は、自立できるように剪定します。
- 切る位置は、切りたい場所に近い葉のすぐ上です。葉の上に新芽がある場合は、新芽を残して剪定します。
6. 植え替え:生育に合わせて根詰まりを防ぐ
エバーフレッシュのような生育が早い観葉植物は根詰まりを起こしやすいのが特徴です。適宜、植え替えを行います。
- 2~3 年に 1 回を目安に、5 月~7 月の生育期に植え替えをします。
- 鉢底から根が出ている、水やり直後なのにすぐに土が乾く、水の染み込みや水はけが悪いなどが、根詰まりサインです。
- 一回り大きな鉢に、水はけの良い新しい用土を使用して植え替えます。
- 植え替え直後は根がダメージを受けているため、肥料は与えないようにしましょう。
7. 増やし方:剪定した枝で挿し木に挑戦
剪定した枝を利用して、挿し木でエバーフレッシュを増やすことができます。
- 枝を 10~15cm 程度の長さに切り、先端の葉を 3~5 枚残して他の葉は切り落とします。
- 切り口を斜めにカットし、1 時間ほど水に浸します。発根促進剤を使用するとより効果的です。
- 水はけの良い清潔な土(赤玉土など)に、茎がしっかりと埋まるように挿します。
- 明るい日陰で、土が乾かないように管理します。
- 約 1~2 ヶ月ほどで発根し、新芽が出てきたら、徐々に日当たりの良い場所に移動させ、通常の管理を行います。



エバーフレッシュを育てる際のよくあるトラブルと対処法
根腐れ
根腐れは、水の与えすぎや、排水性の悪い土が原因で起こります。
症状は、葉が黄色や茶色に変色し、ぐったりしている、土がなかなか乾かない、土から腐敗臭がするなどです。
対処法としては、鉢から株を取り出して傷んだ根を取り除いて、水はけの良い新しい土に植え替えます。
根詰まり
長期間植え替えをしていないと、鉢の中で根がいっぱいになり、水の吸収が悪くなります。
水を与えてもすぐに土が乾いたり、鉢底から根が出ている、葉が黄色くなって落ちるなどの症状が見られたら、一回り大きな鉢に植え替えます。
葉焼け
強い直射日光に当たり過ぎると、葉が白っぽくなったり、茶色く枯れたりして、葉焼けを起こします。葉焼けした部分は元に戻らないため、剪定します。
また、置き場所を見直して、直射日光が当たらないようにレースカーテンなどで遮光しましょう。
葉が落ちる・チリチリになる
葉がチリチリになる場合は、水切れ、葉焼け、空気の乾燥、急な環境変化などが考えられます。
対策として、水やりの頻度や量を見直す、適切な場所に移動させる、葉水を行うなどして湿度を保つなどを行ってみましょう。
葉が垂れる
葉が垂れるのは、生育に伴い、葉が伸びて重くなるからであり、通常は問題ありません。
ただし、葉が垂れるのに加えて、黄色くなったり落ちたりする場合は、注意が必要です。水やり不足、日照不足、環境変化によるストレスなどが考えられます。
エバーフレッシュの害虫とその対処法
エバーフレッシュは比較的病害虫に強い観葉植物です。しかし、環境によっては発生することがあります。
ハダニ
乾燥した環境で発生しやすい小さな害虫です。
葉の裏に寄生すると、白い斑点や糸状のものが現れます。葉水や濡れた布で拭き取ることで予防できますが、発生した場合は、市販の殺虫剤を使用します。また、牛乳や酢を薄めたものをスプレーするのも効果があると言われています。
カイガラムシ
枝や葉に白い綿のようなものや、貝殻状の殻を被った虫が付着します。
吸汁により植物を弱らせます。排泄物からすす病を引き起こすこともあります。「すす病」とは、葉や茎の表面が黒い“すす”のようなカビで覆われる病気です。
見つけ次第、ブラシなどでこすり落とすか、専用の殺虫剤を使用します。成虫には薬剤が効きにくい場合があるため、幼虫の時期に駆除するように心掛けましょう。
育て方Q&A:エバーフレッシュの疑問にお答え
Q. 幹を太くするにはどうすればいいの?
A. ➀ある程度伸びたら剪定を繰り返しす。➁成長期に適切に肥料を与える。③根詰まりを起こしたら植え替えを行うなどで、徐々に太くすることができます。ただし、室内の栽培では時間がかかります。
Q. 夜になると葉が閉じるのは病気?
A. 病気ではありません。エバーフレッシュは夜になると葉を閉じる「就眠運動」を行う素敵な植物です。朝になると再び葉を開きます。
Q. 昼間でも葉が閉じる場合の原因は?
A. その場合は、水切れの可能性があります。土が乾いていないか確認して、必要であればたっぷりと水を与えましょう。また、急な環境変化によるストレスで葉を閉じることもあります。
Q. 新芽が茶色いけど枯れている?
A. エバーフレッシュの新芽はもともと茶色をしています。枯れているわけではありませんので、摘み取らないようにしましょう。成長とともに緑色に変わります。
Q. 花は咲くの?どんな花?どうすれば咲く?
エバーフレッシュにも花は咲きます! ただし、観葉植物の場合はなかなか咲かないことも多く、花が咲くのは比較的レアな出来事とされています。
エバーフレッシュの花は、ふわっとしたボンボンのような形です。淡いクリーム色〜黄色の細長いおしべが丸く集まった可愛らしい花を咲かせます。ネムノキに似た花で、咲くのは主に夏(6~8月頃)です。
また、花を咲かせるのに特別な方法はありません。花を咲かせるには、育て方の基本ポイントの凡事徹底が必要です。
まとめ)エバーフレッシュ:育て方の基本を押さえて素敵なグリーンパートナーに!!
エバーフレッシュは、その涼しげな外観と夜になると葉を閉じるユニークな習性で、空間に癒しを与えてくれる魅力的な植物です。
愛情を持った適切な育て方を守ることで、元気に成長し、長くその美しい姿と変化を楽しむことができます。